天然石コラム

8th Veinとは?——「目玉模様=8th」ではなかった、オーシャンジャスパーのVeinの話

オーシャンジャスパーを探していると、ときどき見かける 「8th Vein(エイス・ヴェイン)」 という言葉。大きな丸やぐるぐるとした目玉のような模様を持つ石に、この名前が付いているのを見かけることがあります。 私自身も以前、「こういう目玉模様が8th Veinなのかな?」と思っていました。ところが調べてみると、これは違いました。8th Veinは模様の名前ではありません。 では何を意味するのか。番号が付いている理由は何なのか。そして見た目から8th Veinを判断できるのでしょうか。Ocean Jasper® の採掘に関わってきた Enter...

8th Veinとは?——「目玉模様=8th」ではなかった、オーシャンジャスパーのVeinの話

オーシャンジャスパーを探していると、ときどき見かける 「8th Vein(エイス・ヴェイン)」 という言葉。大きな丸やぐるぐるとした目玉のような模様を持つ石に、この名前が付いているのを見かけることがあります。 私自身も以前、「こういう目玉模様が8th Veinなのかな?」と思っていました。ところが調べてみると、これは違いました。8th Veinは模様の名前ではありません。 では何を意味するのか。番号が付いている理由は何なのか。そして見た目から8th Veinを判断できるのでしょうか。Ocean Jasper® の採掘に関わってきた Enter...

オーシャンジャスパーとは?——マダガスカルで採れる、不思議な丸い模様の石

白、ピンク、赤、緑、黄色、グレー。 小さな丸がびっしり集まったものもあれば、大きな目玉のような模様、縞模様、半透明の部分や小さな水晶の結晶が見えるものまで。 「本当に全部同じ石なの?」と思うほど、オーシャンジャスパーは一つひとつ表情が違います。 では、そもそもオーシャンジャスパーとはどんな石なのでしょう。 特徴的な丸い模様は何なのか。産地はどこなのか。そして、丸い模様が見えないものもオーシャンジャスパーなのでしょうか。 今回は、実際にオーシャンジャスパーの採掘に関わってきたEnter the Earthなどの資料を中心に、現在確認できることをまとめました。※『Enter the Earth』については9章にまとめました...

オーシャンジャスパーとは?——マダガスカルで採れる、不思議な丸い模様の石

白、ピンク、赤、緑、黄色、グレー。 小さな丸がびっしり集まったものもあれば、大きな目玉のような模様、縞模様、半透明の部分や小さな水晶の結晶が見えるものまで。 「本当に全部同じ石なの?」と思うほど、オーシャンジャスパーは一つひとつ表情が違います。 では、そもそもオーシャンジャスパーとはどんな石なのでしょう。 特徴的な丸い模様は何なのか。産地はどこなのか。そして、丸い模様が見えないものもオーシャンジャスパーなのでしょうか。 今回は、実際にオーシャンジャスパーの採掘に関わってきたEnter the Earthなどの資料を中心に、現在確認できることをまとめました。※『Enter the Earth』については9章にまとめました...

ダイオプテーズとは?——コンゴ産の「砂漠のエメラルド」、その色と形の秘密

ダイオプテーズは、かつて本物のエメラルドだと思われていたほどの美しい石で、「砂漠のエメラルド」と呼ばれることもあります。コンゴ産のダイオプテーズがどんな石なのか、なぜあの色でどうやってできるのか、根拠のある情報だけでまとめました。 1. ダイオプテーズとはどんな石? ダイオプテーズ(Dioptase)は、銅とケイ素を含む鉱物です。正式な鉱物の分類では「環状ケイ酸塩(サイクロシリケート)」グループに属します。 最大の特徴はその色です。ダイオプテーズの色はエメラルドにも匹敵する鮮やかな緑色で、高い透明感とガラス光沢をもち、小さな結晶でも強い存在感があります。 化学式  CuSiO₂(OH)₂(銅・ケイ素・水酸基の化合物) グループ 環状ケイ酸塩(サイクロシリケート) 硬度...

ダイオプテーズとは?——コンゴ産の「砂漠のエメラルド」、その色と形の秘密

ダイオプテーズは、かつて本物のエメラルドだと思われていたほどの美しい石で、「砂漠のエメラルド」と呼ばれることもあります。コンゴ産のダイオプテーズがどんな石なのか、なぜあの色でどうやってできるのか、根拠のある情報だけでまとめました。 1. ダイオプテーズとはどんな石? ダイオプテーズ(Dioptase)は、銅とケイ素を含む鉱物です。正式な鉱物の分類では「環状ケイ酸塩(サイクロシリケート)」グループに属します。 最大の特徴はその色です。ダイオプテーズの色はエメラルドにも匹敵する鮮やかな緑色で、高い透明感とガラス光沢をもち、小さな結晶でも強い存在感があります。 化学式  CuSiO₂(OH)₂(銅・ケイ素・水酸基の化合物) グループ 環状ケイ酸塩(サイクロシリケート) 硬度...

バナディナイトとは?——モロッコ産の深紅の結晶と、白いバライトとの組み合わせを解説

宝石のように輝く深い赤〜オレンジ赤の六角形の結晶。その下に広がる白くて繊維状の結晶。モロッコ産バナディナイトとバライトの共生標本は、世界中のコレクターを魅了し続けています。この石がどんな石なのか、なぜあの色でなぜあの形なのか、根拠のある情報だけでまとめました。 1. バナディナイトとはどんな石? バナディナイト(Vanadinite)は、バナジウム・鉛・酸素・塩素を主成分とする鉱物です。化学的にはリン灰石(アパタイト)グループに属します。見た目は深い赤〜オレンジ〜赤茶色の六角形の結晶で、光沢はガラスのように強くきらめきます。   化学式 Pb₅(VO₄)₃Cl(鉛・バナジウム・酸素・塩素の化合物) グループ アパタイトグループ 硬度...

バナディナイトとは?——モロッコ産の深紅の結晶と、白いバライトとの組み合わせを解説

宝石のように輝く深い赤〜オレンジ赤の六角形の結晶。その下に広がる白くて繊維状の結晶。モロッコ産バナディナイトとバライトの共生標本は、世界中のコレクターを魅了し続けています。この石がどんな石なのか、なぜあの色でなぜあの形なのか、根拠のある情報だけでまとめました。 1. バナディナイトとはどんな石? バナディナイト(Vanadinite)は、バナジウム・鉛・酸素・塩素を主成分とする鉱物です。化学的にはリン灰石(アパタイト)グループに属します。見た目は深い赤〜オレンジ〜赤茶色の六角形の結晶で、光沢はガラスのように強くきらめきます。   化学式 Pb₅(VO₄)₃Cl(鉛・バナジウム・酸素・塩素の化合物) グループ アパタイトグループ 硬度...

南アフリカ産カクタスクォーツ——赤みのある石はなぜあの色なのか

大きな結晶の表面を、小さな結晶がびっしりと覆っている。そして中心部にはオレンジ〜深い赤茶色の色。カクタスクォーツには紫色だけでなく、赤みやオレンジ色を帯びた個体もあります。この記事では赤い色はどこから来るのか、根拠のある情報だけでまとめました。 1. カクタスクォーツとはどんな石? カクタスクォーツは、水晶(クォーツ)の一種です。「スピリットクォーツ」「パイナップルクォーツ」とも呼ばれます。 見た目が特徴的で、大きな結晶(親結晶)の表面を、小さな結晶がびっしりと覆っていることが名前の由来です。サボテン(カクタス)に似たとげとげした見た目から「カクタスクォーツ」と呼ばれるようになりました。 種類  石英(クォーツ)の一種 硬度 7(モース硬度)——比較的硬い 色のバリエーション...

南アフリカ産カクタスクォーツ——赤みのある石はなぜあの色なのか

大きな結晶の表面を、小さな結晶がびっしりと覆っている。そして中心部にはオレンジ〜深い赤茶色の色。カクタスクォーツには紫色だけでなく、赤みやオレンジ色を帯びた個体もあります。この記事では赤い色はどこから来るのか、根拠のある情報だけでまとめました。 1. カクタスクォーツとはどんな石? カクタスクォーツは、水晶(クォーツ)の一種です。「スピリットクォーツ」「パイナップルクォーツ」とも呼ばれます。 見た目が特徴的で、大きな結晶(親結晶)の表面を、小さな結晶がびっしりと覆っていることが名前の由来です。サボテン(カクタス)に似たとげとげした見た目から「カクタスクォーツ」と呼ばれるようになりました。 種類  石英(クォーツ)の一種 硬度 7(モース硬度)——比較的硬い 色のバリエーション...

ガーニエライトとは?——マダガスカル産の緑の石ができるまで

淡いミントグリーン、青みのある緑、深いエメラルドグリーン。 ガーニエライトとして流通する石には、さまざまな緑色があります。同じ産地の石でも、一つひとつ色や模様が違います。 この緑色には、金属の一種であるニッケルが関係しています。 ただし、色が濃いからといって、必ずニッケルが多いとは限りません。石の中に含まれている鉱物の種類や、それぞれの混ざり方によっても色は変わります。 ガーニエライトとは、いったいどのような石なのでしょうか。 1. ガーニエライトは一種類の鉱物ではない 水晶や方解石のように、一つの決まった鉱物を指す名前ではありません。ガーニエライトは、ニッケルを含む緑色の鉱物をまとめて呼ぶ名前で、いくつかの鉱物が細かく混ざっていることが多く、石によって中身が少しずつ違います。 そのため、ガーニエライトには、すべてに共通する一つの化学式がありません。硬さも、含まれている鉱物によって変わります。簡単に言うと、ニッケルを含む、緑色の鉱物の集まりと考えると分かりやすいでしょう。 分類...

ガーニエライトとは?——マダガスカル産の緑の石ができるまで

淡いミントグリーン、青みのある緑、深いエメラルドグリーン。 ガーニエライトとして流通する石には、さまざまな緑色があります。同じ産地の石でも、一つひとつ色や模様が違います。 この緑色には、金属の一種であるニッケルが関係しています。 ただし、色が濃いからといって、必ずニッケルが多いとは限りません。石の中に含まれている鉱物の種類や、それぞれの混ざり方によっても色は変わります。 ガーニエライトとは、いったいどのような石なのでしょうか。 1. ガーニエライトは一種類の鉱物ではない 水晶や方解石のように、一つの決まった鉱物を指す名前ではありません。ガーニエライトは、ニッケルを含む緑色の鉱物をまとめて呼ぶ名前で、いくつかの鉱物が細かく混ざっていることが多く、石によって中身が少しずつ違います。 そのため、ガーニエライトには、すべてに共通する一つの化学式がありません。硬さも、含まれている鉱物によって変わります。簡単に言うと、ニッケルを含む、緑色の鉱物の集まりと考えると分かりやすいでしょう。 分類...